シマノが久々に本格的なMTB用のフラットペダルとしてSAINTシリーズの「PD-G8040」を発表しました。
樹脂とアルミのハイブリッドボディを採用し、軽量(393g)かつ薄型設計。
踏み面形状もデュアルコンケーブ形状でシューズとのグリップが期待できる仕様です。(厚みに関しての数値は公表していないようです)
シマノ 新世代ワイドプラットフォームを採用したMTBフラットペダルがSAINTとDEORE XTに登場 – 新製品情報2026 | cyclowired
このペダルに関連する特許を見ると、荷重の受け方や潤滑構造に関して特徴的な設計が採用されていることが分かります。
荷重支持構造
特許(US11858587B2)の図面を見ると、内側と外側にそれぞれ軸受け(46番の部品)が配置されています。
US11858587B2

さらに60と62の部品が荷重支持部品として働くようです。

これらの部品は通常時は軸に対して隙間が空いた状態で配置されていますが、荷重を受けてペダルが変形したときにペダル軸と接触して荷重を受ける構造となっています。
この仕組みにより、
- 低負荷時はベアリングのみで支持し回転抵抗を低減
- 高負荷時は直接接触により剛性と強度を確保
という、相反する要素の両立を狙った設計と考えられます。

また製品では、特許図面とは異なり、これらの部品を挟むようにペダル軸側に突起が設けられています。
ペダル軸が折れてもペダルボディから脱落しないようになっていますので、万が一の時もとりあえずは乗れるようになっていそうです。
潤滑構造
もう一つの特許(DE102024103051)は潤滑剤を保持する部材(多孔質樹脂など)をペダルボディに組み込み、ペダル軸へ継続的に潤滑供給する構造を取っています。
DE102024103051 PEDALANORDNUNG UND PEDALKÖRPERANORDNUNG
52番の部品が多孔質の樹脂となっていて先ほどの荷重支持部品の間(シマノの展開図を見るとバックアッププレートと軸ストッパーという部品)に配置されています。
この部材にグリスを含侵させておくことで、荷重支持部周辺へと継続的に潤滑を供給する仕組みと考えられます。
この部分は他の軸受けのようにシールされてはおらず外部に露出する構造となっているため、潤滑を維持する目的でこのような部材が採用されているのでしょう。

シマノの展開図を見てもグリスフォームという部品が配置されています。
このグリスフォームにグリスを含侵させていると考えられます。

PD-G8040は32,788円(税込)とフラットペダルとしてはかなり高価格帯ですが、こうした新しい構造が盛り込まれており、実際のフィーリングが気になる製品です。
SHIMANO シマノ PD-G8040 SAINT フラット ペダル
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